まず名称からですが「アイ・トリプルイーが・・」は不正解で、
「IEEE1394」が正解です( 正式にはもうちょっと複雑 )。
これは米国電気電子学会、通称IEEEが決定した規格の1394番の規格という意味です。
なので、番号が違えば全く違うものを指します。
→ 米国電気電子学会( http://www.ieee.org/ )
まあ知ってる者同士で喋ってるうちは「アイ・トリプルイー」でいいのかも知れませんが、
どうせだったら「1394」も付けてあげてください。
私はほとんど必ず「アイ・トリプルイーが・・」って聞くと「FireWire」って頭に浮かびますけど。
実はこれ米アップルコンピューターによって開発されたものなんです。
それを知ったかぶりしてではなく、昔マックの仕事に関わっていた時に新技術として知った訳です。
そしてその後、何年かして「IEEE1394」だと覚えたんです。
また家電製品の業界では「i.Link(アイ・リンク)」という名称で呼ばれています。
たしか呼びやすさと、家電製品に「FireWire」
っていう火を連想させるイメージはまずいっていう理由だったような(はっきりしなくてスイマセン)。
ソニーなどは「i.Link」の名称で統一しています。
ではこれが何なのか?
簡単に言うとデータを転送するための、新しいシリアルバスの一つの規格です。
シリアルバスはパラレルバスとは違い、一本の線でデータをやり取りするものです
( パラレルバスはデータを一度にやり取りできる幅を持つもの、例えばプリンタポートみたいな )。
まぁそういっても実際は一本ではなく、何本か使ってます( 難しくなるのでやめておきます )。
次にデータを送るものなのですから、その速さがこの技術の決め手になります。
現在の規格では100Mビット/秒・200Mビット/秒・400Mビット/秒を使用することができます。
こんな数字並べても分かりにくいので、簡単に言うと最高で50Mバイトのデータ
( フロッピーディスク約35枚 )を一秒で転送できる能力がある、ということです( ただし理論値 )。
将来においては800Mビット/秒・1.6Gビット/秒・3.2Gビット/秒まで考えられています
( 規格はまた別の名称になる )。
その特徴ですが、スピードは当然として、SCSI機器に見られる最大接続数7台と比較しても63台、
接続方式も機器間を最大4.5メートルでデイジーチェーン形( 数珠繋ぎ )・スター形( ヒトデ形 )・
ツリー形( たこ足 )のどれでも使用する事ができます。
SCSIも本当の事を言えば理論上63台繋がるには繋がるんですけど、
そうなると接続最大長が足りないとか色々あるんですね。この辺はSCSIの頁ででも触れようかな...
また初期設定が不要という点もあります。
現在のネットワークボード(イーサネットボード)にはMACアドレスというものがあったりしますし、
パソコン本体に拡張ボードを取り付ける際の割り込みアドレスや、SCSI-IDのようなものは必要ありません。
更にホットプラグアンドプレイもサポートしていますので、パソコンの電源投入時でも抜き差しできるわけです。
最後ですがこれまで色々特徴を述べてきましたが、最大の特徴は「アイソクロノス転送( Isochronous )」にあります。
これは一定の時間内に必ずデータを転送し終えるという転送方法です。
言ってしまえば当たり前のような気がしますが、本当の通信事情から言えば、これは特殊な事なのです。
実際には一定時間内にデータが必ず転送し終えるという事は有り得ないからです。
何故かというとロスというものが存在するからです。例えば各家庭の電気ですが、一般には100Vとなっています。
が、電力会社は100Vではなくそれより少し高い電圧で送っています。
これは電気を送る途中に存在する抵抗で、最終的に家庭に着く頃には少し低くなる事を見越してのことです。
データの世界も同じで、必ずミスが発生し、それをもう一度繰り返す仕組みがあるわけです。
よく理論値という言葉がありますが、これは計算で算出した最大の数値であり、
実際にはミスデータによるリトライ処理等で、理論値になることはあり得ません。
細かく言うと転送に対しての管理データ( 送ってくれとか、少し待てとか )もあります。
という理由でデータが一定の時間内に転送できるとは限らないのです。
しかしアイソクロノス転送では転送後にデータの確認を行いませんので、データに信頼性はありません。
それでは「これじゃデータとして役に立たない」という方もいると思います。
しかしそうではないのです。少しぐらいデータをロスしても許されるものがあります。それは音声や画像データです。
少しぐらい音が途切れてもかすれても、人間の耳は修正しながら物を聴くことができ、
画像が一瞬途切れても目が勝手に補完します( 多少大げさに言ってます )。
このように一瞬のデータが間違っていようとも、時間の流れから途切れてはいけないデータもあるのです。
「IEEE1394」の最大の特徴は、その内部構造により、リアルタイムな画像や音声の転送に向いている、という事です。
ただしアイソクロノス以外の転送方法もサポートされていますので、
データをIEEE1394接続のハードディスクに保存したりからといって、
ロスしたデータが保存される訳ではありませんので( 念のため )。
それでも速いものは速いのです。
最近主流のSCSI、ウルトラワイドSCSIのスピードと比べても25%ほど高速なのです( 320Mbpsに対し400Mbps )。
いいですか、その他の利便性・簡便性を持ちながら25%も速いんです。